スタンダードシュナウザーの性格や飼い方、寿命などをまとめてご紹介
シュナウザーといえば、日本では「ミニチュア」が有名です。しかし、ほかにも「スタンダード」や「ジャイアント」と呼ばれる種類が存在しているのをご存知でしょうか?そこで本記事では、あまり聞き馴染みのないスタンダードシュナウザーの性格や飼い方、しつけ、かかりやすい病気などについてご紹介します。
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目次
スタンダードシュナウザーの基本データ
スタンダードシュナウザーの大きさ | 45~50cm |
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スタンダードシュナウザーの体重 | 14~20kg |
平均寿命 | 10年以上 |
原産国 | ドイツ |
スタンダードシュナウザーの歴史
シュナウザーの名がつく犬種には「ミニチュア」「スタンダード」「ジャイアント」の3種類が存在しています。その中のスタンダードが、シュナウザーの原型だとされています。
スタンダードシュナウザーが誕生したのは随分と昔で、1500年代には存在していたそうです。作出当時はネズミや害獣の駆除を行ったり、ペットとして飼育されたりしていました。
その後、1800年代には「ワイヤーヘアードピンシャー」「ジャーマンプードル」「ウルフ・スピッツ」などと交配が行われ、現在のスタンダードシュナウザーが完成。1800年代後半になると猟犬や番犬、警察犬、救護犬など幅広い分野で活躍を見せます。その利口さから「人間の頭脳を持った犬」とも呼ばれていたそうです。
とても多才なスタンダードシュナウザーは、現在も世界中で広く愛されています。
スタンダードシュナウザーの性格
スタンダードシュナウザーは、飼い主や家族に対しては献身的な態度を見せます。その反面、見知らぬ相手には強い警戒心を示しますので、番犬としても活躍してくれます。また、温厚で子ども好きなため、小さな子どもがいる家庭でも安心して飼育できるでしょう。
元々ネズミ取りや牧羊犬などとして活躍していたスタンダードシュナウザーは、パワフルで溌剌(はつらつ)としています。かなり運動量があって遊び好きなため、一緒にアウトドアやスポーツを楽しみたい方向けだといえるでしょう。
また、スタンダードシュナウザーは、警察犬としても活躍できる聡明な頭脳を持っています。かなり知能が高く、人を観察して真似することもあるそうです。さらに、理解能力にも長けていますので、しつけやすい犬種だといえます。
スタンダードシュナウザーの飼い方としつけのポイント
スタンダードシュナウザーは活発な犬種ですので、運動や散歩は毎日行いましょう。また、飼い主と一緒にいることを好むため、できるだけ室内で飼育してください。聡明でしつけしやすい犬種ですが、支配的な一面も持ちます。そのため、信頼関係や一貫したしつけが重要です。そのほか、スタンダードシュナウザーの飼い方としつけのポイントをご紹介します。
飼い方
運動は毎日行う
スタンダードシュナウザーは体力のある犬種ですので、散歩や運動は毎日行いましょう。散歩は朝晩2回、各60分前後が理想です。散歩だけでなく、週に数回はドッグランで自由に走らせたり、ドッグスポーツをしたりすることをおすすめします。運動不足になるとストレスで問題行動に走る恐れがありますので、ご注意ください。
飼い主とコミュ二ケーションが取りやすい室内で飼育する
体が丈夫なスタンダードシュナウザーは屋外でも飼育可能です。しかし、昔から使役犬として人と共に生活してきたため、飼い主との密なコミュ二ケーションを求めています。また、寂しがり屋な一面もありますので、室内での飼育が好ましいです。なお、長時間の留守番が続くとストレスになってしまうため、多くの時間を一緒に過ごしてあげましょう。
ほかの動物との同居は控える
スタンダードシュナウザーは元々ネズミや害獣などの駆除を行っていました。今でも、その狩猟本能が残っているため、猫や小動物を見かけると執拗に追い回してしまいます。基本的にほかの動物とは相性が良くないため、同居は控えた方が良いでしょう。
しつけ
信頼関係を築く
スタンダードシュナウザーは「人間の頭脳を持つ犬」と呼ばれるほど賢いため、しつけの際は“信頼関係”が重要となります。子犬の頃から愛情をたくさん注ぎながら、コツコツと関係性を作り上げていきましょう。また、飼い主がリーダーとなって主導権を握ることも大切なポイントです。
一貫したしつけを行う
スタンダードシュナウザーは、人間でいうと3歳くらいの知能を持っている利口な犬種です。飼い主の行動をよく観察していますし、自立した考えも持っています。だからこそ、一貫したしつけが必要です。飼い主の気まぐれでしつけを行うと混乱してしまいますし、ストレスになることもあるため、注意してください。
また、しつけの際は褒めて伸ばしてあげましょう。基本的に楽しいことを好む犬種ですので、叱ってばかりですとモチベーションが下がってしまいます。
警戒心の強いスタンダードシュナウザーには社会化を
スタンダードシュナウザーは、番犬としても活躍できるほど警戒心が強いです。そのため、早い段階から社会化を行いましょう。社会化が十分に行われていないと、攻撃的で臆病な子に成長してしまいます。そのため、家族以外の相手と触れ合わせたり、外の世界をたくさん見せてあげたりしましょう。
スタンダードシュナウザーの被毛・毛色について
スタンダードシュナウザーの毛色
- ブラック
- ソルト&ペッパー
スタンダードシュナウザーの毛色は2色のみです。どちらの毛色であっても、ダークマスクであることが望ましいです。また、頭部や胸、四肢に見られる明るい斑点は好ましくないとされています。
スタンダードシュナウザーの被毛の特徴
スタンダードシュナウザーは、針金のようなオーバーコートと柔らかなアンダーコートからなる「ダブルコート」の持ち主です。ダブルコートの犬種は、一般的に抜け毛が多いといわれており、1年を通して毛が抜けます。
また、春と秋にやってくる「換毛期」には普段よりも多くの抜け毛が発生します。そのため、この時期には入念なお手入れが欠かせません。
スタンダードシュナウザーの被毛のケア
ダブルコートにしては抜け毛が少ないといわれているスタンダードシュナウザーですが、ブラッシングは毎日行いましょう。ブラッシングの際は、スリッカーブラシがおすすめです。スリッカーブラシは先が細くなっており、しっかりと抜け毛をキャッチすることができます。ただ、力加減に注意しなければ皮膚を傷つけてしまいますので、優しくブラッシングしてあげましょう。
また、スタンダードシュナウザー特有の固い被毛を維持するため、「プラッキング」と呼ばれる特殊なトリミング法を用いることがあります。必ず必要なわけではありませんが、愛犬をドッグショーに出したい方はプラッキングを行いましょう。
スタンダードシュナウザーのトリミングについて
スタンダードシュナウザーのトリミングは月に1度が目安です。定期的にカットしなければ毛玉になってしまいますので、ご注意ください。また、シャンプーも月に1度行い、皮膚を清潔に保ってあげましょう。この犬種は皮膚病にかかりやすいため、皮膚と被毛のお手入れが欠かせません。
スタンダードシュナウザーがかかりやすい病気
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スタンダードシュナウザーは、比較的丈夫な体を持っています。しかし、特徴でもある顔の飾り毛が目に入ることがあるため、眼病にかかりやすいです。そのほか、尿結石や皮膚疾患にも注意しなければいけません。ここではスタンダードシュナウザーが注意したい病気についてご紹介します。
腎臓や膀胱に石ができる「尿結石」
尿に含まれる成分が結晶化し、それが腎臓や膀胱で結石となる病気を「尿結石」と呼びます。尿結石にはいくつかの種類が存在していますが、今回はワンちゃんに多い「ストラバイト結石」をピックアップしてご紹介します。
ストラバイト結石は、尿がアルカリ性に傾くことによって発症します。主な症状は頻尿や血尿、発熱、尿道閉塞(全く尿が出ない状態)などが挙げられます。
発症の原因は食事の内容や飲む水の量、排尿回数の少なさが関係しているといわれています。そのため、水分をこまめに取らせる、トイレしやすい環境を作るなどして尿路結石を未然に防ぎましょう。
治療は、食事療法や止血剤・抗生物質の投与などが行われます。また、結石の大きさや位置によっては外科手術で摘出を行います。
体の大きなワンちゃんがかかりやすい「股関節形成不全」
股関節形成不全とは、股関節が成長段階で異常を起してしまう病気です。発症すると股関節が不安定な状態になって立ち上がりが遅い、階段の上り下りを嫌がるなどの行動を引き起こします。
発症の原因は遺伝、成長期の偏った栄養や運動が関係しています。そのため、過度な運動を控え、食事管理を徹底しましょう。
股関節形成不全を発症した場合は、鎮痛剤やレーザー療法などによる内科的治療、「骨盤 3点骨切り術」や「股関節全置換術」などの外科的治療を行います。
シニア犬は要注意!「白内障」
水晶体の一部もしくは全体が白く濁る病気を「白内障」といいます。濁りが強くなるにつれて視力が低下し、最終的には失明してしまいます。白内障の多くは加齢とともに引き起こされますので、愛犬がシニア期に入ったら定期的に目をチェックしてください。
治療法は病気の進行を遅らせる点眼薬の処方、もしくは水晶体に人工レンズを入れる外科手術が挙げられます。
アレルゲンとの接触によって発症する「アレルギー性皮膚炎」
アレルギーの元となるアレルゲン(ハウスダスト・食べ物・花粉など)と接触することにより、皮膚に異常が起こる病気を「アレルギー性皮膚炎」といいます。発症すると耳や脇、顔などに痒みが起こり、体をしきりに舐めたり噛んだりします。
予防が難しいため、毎日体をチェックして早期発見することが大切です。治療は抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤などの投与による、痒みのコントロールが行われます。
慢性化しやすい「外耳炎」
耳の中にある“外耳”が炎症を起こした状態を「外耳炎」と呼びます。発症すると痛みや痒みが生じるため、頭を傾けたり、振ったりする仕草が見られるようになります。
発症の原因としては湿気や異物、細菌など様々な要因が関与していますが、耳の中を清潔に保つことで外耳炎を予防できます。外耳炎は発見が遅れると慢性化しやすいため、早期発見が重要です。
外耳炎にかかってしまった場合は、耳道内の清浄と点耳薬での治療が一般的です。
スタンダードシュナウザーをブリーダーからお迎えしよう!
ブリーダーからお迎えするメリット
①健康的で社交性の高い子犬を迎えやすい
十分に衛生管理がなされているブリーダーのもとで生まれ育った健康的な子犬を探すことができます。
また、他にも子犬がいる環境で生まれ育っているため、社会性が身に付いた状態で迎えやすくなります。
さらに、基本的なしつけを受けていたり、適切な血統管理がなされていたりするケースが多いです。
②購入後のサポートも安心できる
子犬の見学を通してブリーダーの顔がわかり、信頼関係を築くことができます。
子犬の購入後も分からないことがあれば質問しやすくなり、安心してサポートを受けられます。
③購入金額を抑えられる
流通の中間マージンがかからないため、ペットショップから購入する場合にくらべて子犬の購入金額は安くなります。
スタンダードシュナウザーの子犬をブリーダーからお迎えしたい方は、こちらのボタンから最新情報をチェック!優良ブリーダー情報も詳しく掲載しています。
※タイミングによってはお迎えできるワンちゃんがいない場合もあります。