温厚で愛情深い?ペキニーズの性格や飼い方から気になる価格までご紹介
とてもかわいいルックスが魅力的のペキニーズを検討している人も多いのではないでしょうか。しかし、いざ飼うとなると「どんな性格?」「病気はかかりやすい?」「価格は?」など、気になることがたくさん出てくるかと思います。本記事では、ペキニーズの性格や飼い方、気になる価格などを詳しくご紹介します。
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目次
ペキニーズの基本データ
ペキニーズの大きさ | 15~23cm |
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ペキニーズの体重 | 5kg |
平均寿命 | 12年以上 |
原産国 | 中国 |
ペキニーズの成犬時の平均体重は5kgほどですが、生後2~3ヶ月の時点では体重1~2kg前後が平均だと言われています。その後は少しずつ体重が増えていき、ペキニーズの場合は生後10ヶ月くらいで体重が安定してくるようです。
“門外不出の犬”だったペキニーズの歴史
中国原産のペキニーズは「チベタンスパニエル」が祖先犬だと考えられています。この犬種の最も古い記録は唐の時代(8世紀頃)ですが、実際には紀元前から生息していたのではないかとも言われています。
当時のペキニーズは「獅子犬」や「太陽犬」などと呼ばれ、神聖な犬として扱われていました。そのため、中国の宮廷内でのみ飼育され、さらに皇帝と皇族以外による飼育は禁じられていたそうです。
長い間、門外不出だったペキニーズですが、1860年のアヘン戦争で侵略してきたイギリス軍が発見し、ビクトリア女王に献上しました。その後、1893年に初めてドッグショーへ出場したことをきっかけに「ペキニーズ」という犬種は世界中に広まったのです。
温厚だけど攻撃的な一面もある?ペキニーズの性格をご紹介
ペチャッと潰れた鼻が特徴的なペキニーズですが、どんな性格をしているかご存知ですか?この犬種はペットとして最適な「聡明・温厚・愛情深い」性格を備えている反面、「頑固・独断的・攻撃的」な一面も持っています。ここでは、そんなペキニーズの気になる性格を詳しくご紹介していきます。
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信頼した人に対しては愛情深いペキニーズ
ペキニーズはとても温厚な性格をしているため、小さな子どもとも一緒に暮らすことができます。その温厚さゆえ自ら喧嘩をしかけることはありませんが、少々負けず嫌いなため、気に入らないことがあれば自分よりも大きなワンちゃんに対しても向かっていくこともあります。
また、ペキニーズは誰にでも愛想の良い犬種ではなく、特に初対面の相手に対しては距離を置きます。しかし、時間をかけて信頼関係を築きあげた飼い主や家族には愛情深く忠実に接してくれ、ときには甘えた姿を見せてくれるでしょう。
聡明で忠実だけど頑固になることも
ペキニーズは聡明な犬種で、飼い主に忠実な性格をしています。しかし、頑固でプライドが高い性格も持ち合わせているため、自分の気に入らないことがあると指示を無視することもしばしば。しつけは一筋縄でいきませんが、根気よく行うことで確実に利口な子へと成長していきます。
なお、ペキニーズの気分が乗っていないときは無理に強行するのではなく、しつけを一旦中断しましょう。無理に行ってしまうと、しつけ自体に嫌なイメージがついてしまいますのでご注意ください。
独断的でやや攻撃的
ペキニーズはやや独断的で、マイペースな性格をしています。その自由気ままな様子から、まるで「猫のような犬」とも呼ばれており、周りに媚びないドライな子が多いと言います。そのため、陽気に明るくというよりも静かな子を好む方におすすめです。
また、可愛い見た目に似合わず、ペキニーズはやや攻撃的な面を持っています。これは負けず嫌いな性格やプライドが高いことが関係しており、しつけを行っていなければ手に負えない子へと成長する恐れがあります。そうならないよう、子犬の頃からきちんとしつけを行うことが大切です。
飼いにくいって本当?ペキニーズの飼い方とは
愛らしいルックスで人気を博しているペキニーズですが、巷では飼いにくいワンちゃんと言われているようです。確かに、頑固でマイペースなペキニーズは飼いやすいワンちゃんだとは言えませんが、飼う上で注意するポイントを事前に知っておけば初心者でもペキニーズとの生活を楽しめるでしょう。
ここではペキニーズを飼う上で知っておきたいポイントや散歩の距離、飼いやすさについて解説していきます。
初心者でも飼える?ペキニーズを飼う前に知っておきたいポイント
ペキニーズは頑固でマイペースな性格をしているため、やや気難しいところがあります。そのため、初心者が飼う場合は事前に正しい飼育の仕方を学んでおくことが大切です。また、飼育の際はブリーダーなどのプロに手助けしてもらうのもひとつの手でしょう。
そんなペキニーズを飼うのに向いている人は、「静かな環境を好む人」「室内で犬を飼いたい人」「お手入れをこまめに行える人」です。
基本的にペキニーズは室内かつ静かな環境を好みますので、あまりにも騒がしい環境に置かれるとストレスになってしまいます。また、長い被毛を持つペキニーズはこまめなお手入れが必要ですので、きちんと時間をかけられる人が向いています。
ペキニーズは室内飼いを
ペキニーズは昔から室内で大切に飼育されてきた犬種な上に、暑さにめっぽう弱いため、飼育の際は必ず室内飼いをしましょう。
室内はペキニーズが快適に過ごせる温度に調節し、できるだけ落ち着ける環境を作ることが大切です。また、寝床は人が頻繁に出入りする場所やテレビがある場所などは避け、静かな場所に設置してあげましょう。
ペキニーズはマイペースで人に媚びない性格をしているため、留守番も平気でこなしてくれます。しかし、あまりにも留守番する日が続くとストレスになってしまいますので、極力一緒に過ごしてたくさんの愛情を注いであげましょう。
散歩は社会化のためにも必要不可欠
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ペキニーズの運動量は多くないため、基本的に散歩は必要ないと言われています。しかし、外の世界に出て社会性を身につけさせるためにも、毎日10~15分ほど散歩に出かけましょう。
ただ、マイペースなペキニーズは自分の気分が乗らなければ、散歩を拒否することも。その際は無理やり外に連れ出すのではなく、家の中でおもちゃを使って遊んだり、走ったりさせて運動不足を解消してあげましょう。
なお、自宅内を走らせる際は関節に負担がかからないよう、カーペットやクッション性のある床材を敷いてくださいね。
ペキニーズのしつけはここが大切!抑えるべきポイントをご紹介
①マイペースだから根気が必要
ペキニーズはマイペースな性格をしていますので、気分が乗らないときは指示を聞いてくれません。しかし、しつけの際はそのマイペースさに流されず、根気強く行いましょう。
②主従関係を理解させる
気の強い面もあるため、自分がリーダーになって意見を通そうとします。そうならないよう、飼い主とペキニーズの主従関係を子犬の頃から理解させておく必要があります。
③短時間で集中させる
ペキニーズは長時間集中することが苦手です。そのため、しつけは短時間で行いましょう。しつけの際は指示を的確に出し、できたらしっかりと褒めてあげることが大切です。
お迎えしたその日から実践!トイレのしつけ方法
ペキニーズは多くの時間を室内で過ごしますので、トイレのしつけはできるだけ早い段階で行うのが良いとされています。お迎えしてからすぐに実践してみてくださいね。
トイレのしつけ方法は数多くありますが、今回は以下の一例をご紹介します。
<トイレのしつけ手順>
- まずゲージにペットシーツをたくさん敷き詰めます。
- 最もトイレしやすい食事後や寝起きのペキニーズを、そのゲージに入れます。
- そしてトイレした場所から最も遠いところに設置したペットシーツを取り除きます。
- このようにトイレしていないペットシーツをどんどん取り除いていき、最終的には1枚のペットシーツの上でトイレできるようになります。
しつけの際は失敗しても叱らないことが大切です。トイレをした時に叱ってしまうと「トイレをする=いけないこと」だと学習し、飼い主に隠れて排泄するようになります。また、トイレを設置する場所は、ペキニーズが落ち着いて排泄できるところにしましょう。
吠えることは少ないって本当?
ペキニーズは吠えることが少ない犬種だと言われていますが、ストレスが溜まったり、なにか要求があったりすると吠えるようです。また、希に吠え癖がついてしまう子もいるため、子犬の頃から吠えるのを止めさせるしつけをしておきましょう。
しつけの際は「シッ!」「ダメ」など、吠えるのをストップさせる指示語を決めておきましょう。そして、この指示語を聞いて吠えることを止めたら、しっかりと褒めてあげることが大切です。
甘やかし厳禁!噛み癖のしつけ方法
子犬の頃に訪れる歯の生え変わり時期は、歯がむず痒くて人の手を噛んでしまうことがあります。しかし、子犬の噛む力は弱いため、叱ることなく噛ませたままにしている人も多くいます。実はこの行動は、のちに噛み癖へと繋がってしまいますので、甘噛みであっても止めさせるようにしましょう。
噛み癖のしつけ方法としては、「噛まれたら無視をする」などが挙げられます。噛まれたら無視をする方法は、遊んでいる最中に噛まれた場合に有効的です。「噛む=楽しい遊びが終わる」ということを関連づけられれば、おのずと噛む回数は減るでしょう。
抜け毛は多い?毛色は?ペキニーズの被毛についてご紹介
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ここではペキニーズの“被毛”に焦点を当て、ブラッシングの方法から毛色まで詳しくご紹介していきます。実はペキニーズは抜け毛が多く、ブラッシングが必要不可欠。正しいケア方法を知ってペキニーズの被毛を美しく保ちましょう。
抜け毛が多いペキニーズにはブラッシングが欠かせない
ペキニーズはダブルコートと呼ばれる毛の構造をしており、被毛が「アンダーコート」と「オーバーコート」の二重になっています。ペキニーズの場合、アンダーコートの量が非常に多いため、かなり大量の抜け毛が発生してしまいます。特に「換毛期」と呼ばれる毛の生え変わり時期には大きな山ができるほど毛が抜け落ちますので、入念なブラッシングが必要です。
ブラッシングは、抜け毛の処理だけでなく、艶のある美しい被毛を維持するためには欠かせないお手入れです。そのため、毎日行うようにしましょう。
ブラッシングの際はピンブラシやコーム、スリッカーブラシ、獣毛ブラシなどを使用し、毛をかき分けて根元からとかすようにしてください。このとき力を入れてしまうと皮膚を傷つける恐れがありますので、優しく丁寧にブラッシングしましょう。
このブラッシングは抜け毛の処理はもちろん、血行促進効果が得られたり、コミュ二ケーションのひとつになったりします。
バリエーション豊富なペキニーズの毛色
黒
黒一色で構成されており、非常にクールな雰囲気が漂います。個体によっては白の斑点が入ることもあるようです。
ブラック&タン
黒ベースに「タン」と呼ばれるオレンジ寄りの茶色が入った毛色です。ペキニーズでは珍しい毛色と言われており、なかなかお目にかかることはできないでしょう。
フォーン
茶色にやや黒っぽい色が混ざった毛色です。黒の入り方や色の濃淡は個体によって異なります。
クリーム
黄色味がかった茶色で構成されている毛色です。柔らかな雰囲気があり、ペキニーズの愛らしさが前面に出ています。
グレー
非常に珍しいグレーは、やや青みがかった毛色をしています。アンニュイな雰囲気が魅力的で、他の毛色とは一味違うルックスです。
ペキニーズの毛色は種類豊富ですが、アルビノとレバーは好ましくないとされています。(日本最大級の畜犬団体JKCの公式HP参照)
※タイミングによってはお迎えできるワンちゃんがいない場合もあります。