艶やかな赤毛が特徴のアイリッシュセッターってどんな犬?人気のカラーは?安く迎えられる地域は?
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光沢のある美しい赤い被毛に、エレガントなルックスが魅力のアイリッシュセッター。かつては猟犬として活躍していた犬種なため、タフな体と抜群のスタミナを兼ね備えています。ここではそんなアイリッシュセッターの歴史や魅力、安く迎えられる地域をご紹介します。
目次
アイリッシュセッターってどんな犬?
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アイリッシュセッターの魅力
- 気品溢れる容姿
- アウトドアを一緒に楽しめるタフな体
- 感受性が豊か
- 利口でしつけがしやすい
赤みがかった美しい被毛にヒラヒラ揺れる飾り毛、細長い手足を持つアイリッシュセッター。品格に溢れたそのルックスは、数多くのワンちゃんが集まるドッグショーでもひときわ目立つ存在です。また、自慢の飾り毛は足やお腹、しっぽなど体の至るところに付いており、歩くたびに優雅に揺れ、とても美しい姿をしています。
このアイリッシュセッターは見た目がスリムですので、体力がなさそうな印象を抱きます。しかし、実際は100km歩いても疲れないスタミナを兼ね備えているのです。また、全身が引き締まった筋肉で覆われており、足元が悪い山道もスイスイ進んで行くことができます。そのため、アウトドアのお供にはぴったりです。
また、感受性が豊かなところもアイリッシュセッターの魅力です。特に飼い主の喜怒哀楽を敏感に感じ取り、嬉しいときは一緒に喜んだり、悲しいときは静かに寄り添ってみたり、感情によって様々な行動を見せてくれます。
さらに、利口でしつけしやすいこともアイリッシュセッターの魅力として挙げられます。子犬の頃からきちんとしつけを行えば、非常に飼育しやすい子へと成長するでしょう。ただ、少し頑固な一面がありますので、根気よくしつけを行ってください。
アイリッシュセッターの歴史
アイルランド生まれのアイリッシュセッターは、当時猟犬として活躍していたポインターやテリア種を掛け合わせて作ったと言われています。
また、アイリッシュセッターはセッター種の中で最も古い歴史を持つと言われており、1700年代にはすでに誕生していたと推測されています。この犬種は狩猟用のワーキングドッグとして作出され、今もなお狩猟犬として活躍しています。
そんなアイリッシュセッターは赤い被毛がトレードマークですが、作出されてすぐの頃は赤と白で構成されたカラーだったそうです。原産国のアイルランドやヨーロッパなどではこの毛色をレッド&ホワイトとし、正式なカラーとして認めています。
しかし、日本やアメリカではレッド&ホワイトを正式なカラーとは認定せず、「アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セッター」という別の犬種に区別しています。
世界では人気のあるアイリッシュセッターですが、日本ではあまり見ることがありません。それもそのはず、現在国内で飼育されているアイリッシュセッターはたった150頭しかおらず、街中で遭遇する確立は極めて低いと言えます。街中はおろか、ペットショップにすらいませんので、お迎えの際はブリーダーからとなるでしょう。
アイリッシュセッターの性格・性質
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<3つのポイント>
- フレンドリー
- 活発
- 愛情深い
フレンドリーな性格をしているアイリッシュセッターは、大人から子どもまでどんな人にも愛想良く接することができます。人間だけでなくワンちゃんとも仲良くなれるため、家庭に先住犬がいても問題なく生活できるでしょう。
そんなアイリッシュセッターは、とても活発です。とにかく体を動かすことが大好きで、ワンちゃんを見かけると必ずと言っていいほど遊びに誘います。あまりの元気さに、飼い主や他のワンちゃんの方が先に疲れてしまうこともしばしば。ただ、遊び好きのアイリッシュセッターは、相手が疲れきっていてもお構いなしに遊ぼうとすることがあります。
また、アイリッシュセッターは愛情深い性格をしています。特に家族や飼い主のことを大切に扱い、たくさんの愛情を注いでくれます。愛情表現の方法は1頭1頭異なりますので、愛犬がどんな方法で愛情を示してくれるのか観察するのも楽しいでしょう。
アイリッシュセッターのお手入れ
アイリッシュセッターは長毛で抜け毛が多いため、ブラッシングは毎日行いましょう。特に「換毛期」と呼ばれる毛の生え変わり時期には普段より多くの抜け毛が発生しますので、入念な手入れを行ってください。なお、足やお腹などについている飾り毛は非常に繊細で絡まりやすいため、目の細かいコームを使って丁寧にとかしてくださいね。
また、垂れ耳のアイリッシュセッターには週に1~2回程度の耳掃除が欠かせません。実は垂れ耳の犬種は耳の中の通気性が悪く、ニオイ・汚れ・雑菌が溜まりやすい状況になっています。そのため、耳掃除を行わなければ、外耳炎や中耳炎などの耳の疾患にかかってしまう恐れがあるのです。未然に病気を防ぐためにも、こまめにお手入れしてあげましょう。
アイリッシュセッターの飼い方の注意点
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アイリッシュセッターには1日100km走っても疲れないスタミナが備わっているため、毎日2回1~2時間は散歩を行ってください。ただ、散歩だけではアイリッシュセッターの体力を発散することができませんので、ドッグランで自由に走らせたり、海やプールで泳がせたりしましょう。アイリッシュセッターは好奇心旺盛な犬種なため、運動にバリエーションを持たせると喜んで遊んでくれます。
また、アイリッシュセッターは狩猟本能の強い犬種なため、猫や小動物を見かけると執拗に追いかける習性があります。そのため、これらの動物とは同居を控えた方が良いでしょう。もし同居させるのであれば、部屋を別々に分けてあげてくださいね。
アイリッシュセッターにまつわる噂
★アイリッシュセッターは子どもっぽい性格をしているって本当?
大人びた印象が強いアイリッシュセッターですが、実は精神面の成熟が遅いと言われています。それゆえ、成犬になっても子犬のようなやんちゃさが目立ちます。常に元気いっぱい動き回り、飼い主を困らせることもしばしば。しかし、アイリッシュセッターの愛好家たちは、この幼さに魅力を感じているようです。
★アイリッシュセッターは運動神経が良いって本当?
アイリッシュセッターはとても運動神経が良い犬種です。動きも軽やかですし、他の犬種に比べると走るのが速いです。大きな体を使ってダイナミックに走る姿は、目を見張るものがあります。
運動神経が良いことに加え、アイリッシュセッターはスポーツをすることが大好きですので、ドッグスポーツ向きの犬種であると言えます。ドッグスポーツと一言に言ってもアジリティやディスクドッグ、フライボールなど様々な種目が存在しているため、できそうなものを選んでみましょう。
ただ、どの競技も飼い主と犬が協力しあう必要がありますので、愛犬との“絆”がかなり重要になります。お互いが信頼し合い、息を合わせることを心がけましょう。
★アイリッシュセッターは寒がりって本当?
アイリッシュセッターはシングルコート(※)と呼ばれる毛の構造をしているため、寒さに弱いです。ゆえに冬場は暖かい室内で飼育してください。また、気温に応じて洋服を着せてあげるのも良いでしょう。
※シングルコートとは…
犬の毛は「オーバーコート」「アンダーコート」と呼ばれる2つの毛が重なっており、それぞれが異なった役割を持っています。オーバーコートは皮膚を保護する役割があり、アンダーコートは保温・保湿の役割があります。しかし、シングルコートの場合は、「オーバーコート」しか備わっておらず、保温機能が十分に機能しません。ただ、抜け毛が少なく、水に濡れても乾きやすいというメリットを持ちます。