アーフェンピンシャー

猿顔?アーフェンピンシャーってどんな犬?性格・飼い方・子犬の価格などをご紹介

アーフェンピンシャー

photo by idamkilde

アーフェンピンシャーといえば、個性的な顔つきや顔周りを覆うふさふさの被毛が「猿のようだ」といわれていることでも有名ですが、街ではほとんど見かけない珍しい犬種のため、その魅力を知らない人も多いのではないでしょうか?歴史や性質から解析する犬種の魅力とは?国内では希少なアーフェンピンシャーについてご紹介します。

アーフェンピンシャーってどんな犬?

アーフェンピンシャーの魅力

  • インパクトのある個性的な顔つき
  • 陽気で愛情深い性格で、家庭犬に適している
  • 国内では希少性が高く特別感がある

離れた目につぶれ鼻、顔を覆う猿のような被毛が特徴的なアーフェンピンシャー。一度見たら忘れないその外貌は、誰もが釘付けになるほどユニークで魅力的です。

アーフェンピンシャーという名前は、Affen=サル・pinscher=テリアという意味を持つドイツ語を掛け合わせたもので、その名前と容姿から日本では「猿顔のテリア」、アメリカでは「モンキーテリア」や「ブラックデビル」、フランスでは「口髭をつけた小悪魔」などたくさんの愛称がつけられています。

アーフェンピンシャーは大変コンパクトな小型犬であるため、集合住宅に設けられたペットのサイズ規定もクリアしやすく、物静かで無駄吠えが少ないことを含め、あらゆる環境で飼育しやすい犬種といえるでしょう。
賢い頭脳を持ち、陽気で愛情深い性格のアーフェンピンシャーは家庭犬に適しているとしてファンも多いです。

動物愛護精神が強まることを目的とし、純粋犬種の登録などを行っている国際的愛犬団体のジャパンケネルクラブ(JKC)に登録されているアーフェンピンシャーの犬籍登録頭数は、2017年時点でわずか3頭です。毎年登録されてはいるものの日本国内ではとても希少な犬種であるため、飼うとなると特別感があります。

アーフェンピンシャーの歴史

アーフェンピンシャーの基礎犬は絶滅したオーストリアン・ワイアーヘアード・ピンシャーと言われており、キツネやネズミなどの小型害獣を狩るテリア種をいくつか掛け合わせたことで生まれました。
交配につかわれた犬種は、顔つきや毛質がアーフェンピンシャーによく似た「ブリュッセルグリフォン」や「パグ」といわれています。ただ、アーフェンピンシャーがブリュッセルグリフォンやミニチュア・シュナウザーの元犬となっているという説もあるため、その歴史には謎が多く残されているようです。

犬種の成り立ちや誕生した時期が明確でないアーフェンピンシャーですが、ドイツの美術史を語るうえで外せない版画家、アルブレヒト・デューラー(1471~1528)の作品にアーフェンピンシャーの祖先と思われる犬が描かれていることから、数百年の古い歴史を持つ犬種であると推測できます。

アーフェンピンシャーは当初馬小屋のネズミを駆除する目的で作出されましたが、愛嬌のある容姿から次第に愛玩犬として室内で飼われるようになり、1800年~2000年にかけて諸外国にその存在が知れ渡りました。
アーフェンピンシャーがはじめてショーに出陳されたのは1879年、それ以来印象的な外貌でたちまち高い人気を得ています。

アーフェンピンシャーの性格・性質

<3つのポイント>

  • 自立心が高く、聡明
  • 時折短気な一面が見られる
  • 忍耐強く、献身的

アーフェンピンシャーはインテリジェントな犬種として海外でも称賛を得ているほど、とても高い知能を持っています。知能に加え自立心も高く、飼い主からの指示を自身で考え理解しようとします。そのため、何度もしつこく指示を教え込ませるような長時間のしつけは好みません。単純明快なしつけを好む聡明なアーフェンピンシャーは、短期集中型で着々と学習していきます。
また、長時間のしつけや遊びに飽きてかんしゃくを起こすなど、時折短期な一面を見せるところもアーフェンピンシャーの特徴です。

自立心が高く飽きっぽいアーフェンピンシャーは一見マイペースにも思えますが、いざというときの忍耐強さや集中力の高さからは、犬種が生まれ持ったポテンシャルの高さが伺えます。
アーフェンピンシャーは忠実で献身的な性格でもあるため、飼い主や家族に対して愛情深く接してくれる犬種です。

アーフェンピンシャーの飼い方の注意点

短気な一面もあるアーフェンピンシャーは反復的、強制的なしつけを好みません。知能が高いだけに既に理解していることを何度も言われると反抗することがあるため注意が必要です。また、興味がなさそうなときは強要せずに、しつけを一旦やめて身を引きましょう。

正しい行動をしたときは十分に褒める、いけないことをしたときは無視をするといったメリハリのあるしつけが望ましいです。指示と出来事をセットにし、行動の直後に褒める・叱るなどのしつけを行います。

アーフェンピンシャーの運動量は、室内遊びだけでも十分です。ただし、社会性を育むため、リフレッシュするためにも、愛犬の集中力や体力が尽きない程度に1日1~2回の散歩に出かけましょう。

アーフェンピンシャーのお手入れ

アーフェンピンシャーのお手入れは週に2回のブラッシングと、目や鼻の周りの毛が邪魔にならないように2~3ヵ月に1度のトリミングを行いましょう。
アーフェンピンシャーの生粋繁殖を目的とする犬種の保護団体「Affenpinscher Club of America」では、当犬種は歯磨きや爪の手入れも特に重要だと示しています。

アーフェンピンシャーの被毛は、テリア種に多い針金のような硬い毛質をしたワイヤーコートです。ワイヤーコートのワンちゃんは硬い毛と柔らかい毛が混ざって生えており、抜け落ちやすい柔らかい毛のみを1本1本抜き取るプラッキングという手入れを行う飼い主もいます。
ブラッキングは猟犬が外部から攻撃されないように、硬い毛質を保つ目的で行っていたものです。

必須ではありませんが、プラッキングは毛を強くして皮膚を守る効果がある他、柔らかい毛を抜くことにより色艶の美しい硬い毛が新たに生え、アーフェンピンシャーならではの容姿を保つことができます。
ただ、毛を抜く際には痛みが生じるため、慣れるまでは愛犬も嫌がってしまうかもしれません。痛みを最小限に抑えるためにもプラッキングを行う場合はプロにお任せしましょう。

アーフェンピンシャーにまつわる噂

★アーフェンピンシャーはテリア種じゃないって本当?

アーフェンピンシャーはドイツ語で“pinscher=テリア”という名がつけられているにも関わらず、テリア種ではありません。
テリアの血が混ざっていながら、テリア種に多い攻撃的な面はほとんど見られませんし、他のワンちゃんや子供に対してもフレンドリーに接することができるほど穏やかな性格です。

猟犬から愛玩犬として飼われるようになったアーフェンピンシャーは、家庭犬に相応しい性質を持っていることからテリアグループではなく、愛玩犬グループに属しているのでしょう。個性的でユニークな容姿も愛玩犬にぴったりです。

★アーフェンピンシャーはやんちゃなのに運動はそんなに必要ないの?

確かにアーフェンピンシャーは元々猟犬ということもあり、好奇心旺盛でやんちゃな一面もあります。小さな体の割にはタフでスタミナもあるため、ボール遊びやランなどの運動が大好きです。
ただ、つぶれ鼻で呼吸がしづらいことや、小型犬であり体に負担がかかりやすいことから、激しい運動は必要ありません。家の中で玩具遊びをしたり、散歩に出かけたりしながらストレスを発散させてあげましょう。

★アーフェンピンシャーは絶滅危惧種って本当?

JKCと同じく国際的な愛犬団体であるアメリカンケネルクラブ(AKC)にてアーフェンピンシャーの子犬を検索したところ、ヒットするのは2018年6月時点でたったの14件でした。
AKCだけのデータのため、世界中を探せば子犬の頭数はもっと多いかと思いますが、実はケネルクラブなどの畜犬団体を統括する国際畜犬連盟(FCI)は、アーフェンピンシャーが絶滅危惧種だという見方をしているほど、世界的に希少性が高まっています。

国内においても、アーフェンピンシャーという犬種の繁殖を行うブリーダーは数少ないのが現状です。ただし、毎年JKCに犬籍登録が行われていることから、熱心なブリーダーがいることは確かです。こうした背景を知ると、アーフェンピンシャーの子犬との出会いは奇跡ともいえるでしょう。