ヴィクトリア女王に愛された「ラフコリー」ってどんな犬?人気のカラーや性別は?安くお迎えできる地域はあるの?
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気品に溢れた見た目でヴィクトリア女王を始め、数多くの人々を虜にしているラフコリー。かつては牧羊犬として活躍していましたが、現在はペットとして世界中で愛されています。ここではそんなラフコリーの歴史や魅力、安く迎えられる地域などをご紹介いたします。
目次
ラフコリーってどんな犬?
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ラフコリーの魅力とは
- 上品な見た目
- 利口でしつけがしやすい
- 運動神経が良い
スっと伸びた鼻、小さく引き締まった顔、光沢のある飾り毛が魅力のラフコリー。その上品な見た目で、ヴィクトリア女王を始め数多くの人々を虜にしています。耳元や脚には自慢の飾り毛が豊富に生えており、歩くたびにフワフワと揺れて非常に優雅です。この飾り毛はシルクのような柔らかい手触りで、触り心地抜群です。
また、利口でしつけしやすい性格もラフコリーの魅力として挙げられます。他の犬種に比べると物覚えが良いですし、言葉を理解する能力にも長けているため、教えれば教えるだけ頭の良い子に成長していきます。
さらに、ラフコリーはとても運動神経が良いです。動きも身軽で、元々牧羊犬として活躍していたため足も速いです。この抜群の運動神経を活かしてドッグスポーツ(※)で好成績を残すラフコリーも多く、愛犬と一緒にスポーツを楽しみたいと考えている方にはピッタリでしょう。
※ドッグスポーツとは、ワンちゃんと飼い主が一緒になって行うスポーツのこと。障害物をクリアしていくアジリティやフリスビーを使って行うディスクドッグなど、様々な種目が存在しています。中でも足の速いラフコリーは、アジリティを得意としています。
ラフコリーの歴史
ラフコリーは1800年頃のイギリスで生まれた犬種で、祖先犬は2000年以上も前から生息していた牧羊犬だとされています。かつてラフコリーはハイランド地方の山岳地帯で牧羊犬として活躍し、数百年にも渡って人々の生活をサポートしていたそうです。
そんなラフコリーが牧羊犬からペットとして愛されるようになったのは、1860年頃。ヴィクトリア女王がたまたまラフコリーに出会い、そのままペットとして飼育し始めたことがきっかけだとされています。ラフコリーはヴィクトリア女王が飼育している犬種ということで、貴族の間で知名度と人気が急上昇。次第に上流貴族のペットとして可愛がられるようになっていきます。
20世紀に入ると、ラフコリーをモデルにした「名犬ラッシー」という映画が公開されました。この映画が上映されたことで一般市民にもラフコリーの存在が広まり、貴族だけでなく市民にもペットとして飼育されるようになったのです。それからラフコリーはイギリスだけでなく、世界中で人気の犬種へと成長しました。
世界では人気のあるラフコリーですが、日本ではあまり飼育されておらず、認知度もさほど高くありません。日本最大級の畜犬団体「ジャパンケネルクラブ」の調査によると、現在国内で飼育されているラフコリーの頭数はたった93頭しかいないそうです。(2018年現在)飼育頭数自体は少ないですが、非常に飼育しやすいため、かなりおすすめできる犬種です。
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ラフコリーの性格・性質
<3つのポイント>
- 陽気
- 落ち着きがある
- フレンドリー
ラフコリーは、とても陽気な性格をしています。いつも楽しそうにしており、口角を上げて笑顔にも似た表情をすることがあります。
また、ラフコリーは落ち着きのある性格をしています。常にゆったりと動き、ドタドタと激しく動き回ることはありません。そのため、マンションでも気兼ねなく飼えるでしょう。
そんなラフコリーは、非常にフレンドリーな犬種として知られています。どんな人・ワンちゃんとも仲良くすることができ、初対面であっても愛想良く接することができます。また、ワンちゃんが苦手とする小さな子どもとも上手く付き合うことができ、時には子どもの遊び相手をしてくれることもあります。
ラフコリーのお手入れ
ラフコリーは毛が長い上に量も多いため、毎日のブラッシングが欠かせません。ブラッシングを怠ってしまうと体の至るところに毛玉ができてしまい、見栄えが悪くなったり、皮膚と毛が引っ張られて痛みが生じたりします。
愛犬に痛い思いをさせないためにも、こまめな手入れを心がけましょう。特に耳の横にある飾り毛は細くて絡まりやすくなっていますので、入念にブラッシングしてあげてください。
また、ラフコリーは耳が半分折れているため、立ち耳と比べて少しだけニオイや汚れが溜まりやすくなっています。そのまま放置していると耳の疾患にかかる恐れがありますので、週に2~3回は耳掃除をしてあげましょう。なお、耳の中は非常に敏感なため、ゴシゴシと強く動かすのではなく、コットンや綿棒で優しくなでるように掃除してください。
ラフコリーの飼い方の注意点
ラフコリーは寒い地域の出身である上に分厚い被毛を持っているため、暑さにはかなり弱いです。人間で例えるならば常にダウンコートを着て生活しているようなものですので、室温管理はこまめに行わなければなりません。特に夏場は熱中症にかかるリスクが高まるため、必ずエアコンの効いた室内にて飼育し、散歩は早朝や夕方などの涼しい時間帯に行きましょう。
また、ラフコリーは多くの運動量を必要とする犬種ですので、毎日2回各60分ほどの散歩に行く必要があります。ただ、若い頃は体力が有り余っており、60分の散歩では物足りない可能性があります。その際は散歩に加えて、広い公園やドッグランで自由に遊ばせてあげると良いでしょう。公園やドッグランには不特定多数のワンちゃんが遊んでいるため、社交性も磨くことができます。
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ラフコリーにまつわる噂
★ラフコリーとシェットランドシープドッグは同じ犬種って本当?
ラフコリーとシェットランドシープドッグは非常によく似た容姿をしており、一見同じ犬種のようにも見えます。しかし、実際は大きさも違えば性格も違う全く別の犬種です。
大きさはラフコリーが大型犬に分類されるのに対し、シェットランドシープドッグは小型犬に分類されるほど小さな体をしています。また、ラフコリーはおおらかで堂々とした性格をしていますが、シェットランドシープドッグは若干神経質だと言われています。このように、よく見てみると様々な違いが浮き出くるのです。
ただ、シェットランドシープドッグはラフコリーを祖先としているため、血のつながりはあります。
★ラフコリーは目の疾患にかかりやすいって本当?
ラフコリーを含むコリー種は、遺伝的に目の疾患にかかりやすいと言われています。特に「コリー眼異常」、通称コリーアイにかかる確率が高いとされています。
この病気は目の組織に異常が起こり、軽度の視力障害から重度の失明まで様々な症状が引き起こされます。遺伝的な疾患ですので予防することは難しいですが、日頃から目のチェックを行ってコリーアイの早期発見に努めましょう。
★ラフコリーは犬を初めて飼う人でも飼育しやすいって本当?
ラフコリーは全犬種の中でもトップクラスに飼育しやすいです。しつけも比較的簡単ですし、性格も穏やかで一般家庭で飼うペットとしては申し分ないくらい素晴らしい犬種です。ネットや本で調べてみても悪いところがほとんど書かれておらず、ワンちゃんを初めて飼う方にも易しい犬種であるといえます。
ラフコリーをお迎えしよう!
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ラフコリーの基本データ
ラフコリーの大きさ | 51~61cm |
---|---|
ラフコリーの体重 | 23~34kg |
平均寿命 | 12~14年 |
原産国 | イギリス |
ラフコリーのカラー
- セーブル&ホワイト
- ブルーマール
- トライカラー
セーブル&ホワイトは、茶色と白の2色で構成されるカラーです。茶色は個体によって濃淡が異なりますので、ゴールドのような色味の子もいれば、深みのあるこげ茶寄りの子も存在しています。どちらにせよ暖かみのあるカラーをしているため、かなり柔らかな雰囲気が漂います。
ブルーマールはグレー・黒・茶・白の4色で構成されているカラーです。色の配分的にはグレーが最も多く、そのグレー部分に黒の不規則な模様が入ります。ブルーマールは寒色が多いため、クールで凛とした雰囲気があります。
トライカラーは白・黒・茶の3色で構成されています。3色の中では黒が最も多く、凛々しい印象を受けます。
女の子と男の子どちらが人気?
女の子・・・45% 男の子・・・55%
※ブリーダーナビの犬種別検索数より
ラフコリーは、やや男の子の方が人気のようです。
男の子は女の子に比べると、甘えん坊な子が多い傾向にあります。飼い主の後ろをついて回ることも珍しくなく、かなりベッタリと甘えます。また、素直に愛情を示してくれる姿に魅了される人も多いようです。
一方、女の子は落ち着いた性格をしている子が多いと言われています。かなりおっとりとしており、ワンちゃんを初めて飼う人でも飼育しやすいです。
ブリーダーからお迎え!ラフコリーの子犬が安い地域トップ3
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1位 | 愛知県 | 18万9285円 |
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2位 | 群馬県 | 20万円 |
3位 | ― | ― |
全国平均 | 19万円 |
※ブリーダーナビしらべ
ラフコリーの子犬をお迎えする際は、ブリーダーからお迎えすることをおすすめします。なぜなら、ペットショップよりもブリーダーの方がラフコリーを安く販売しているからです。
実際、ラフコリーの全国平均価格が19万円であるのに対し、愛知県のブリーダーは18万円で販売しています。少しでも安くラフコリーをお迎えしたい方は、愛知県のブリーダーを訪問してみてはいかがでしょうか。