ミディアムプードルってどんな犬?歴史や魅力とは?犬種の性格・毛色・子犬の安い地域もご紹介
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トイプードルでもスタンダードプードルでもない「ミディアムプードル」ってどんなワンちゃん?他のサイズとの違いはあるの?など、ミディアムプードルは国内での飼育頭数が少ないだけに知らないことも多いでしょう。そこでここでは、ミディアムプードルの魅力や性格、毛色や子犬の安い地域などをご紹介します。
目次
ミディアムプードルってどんな犬?
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ミディアムプードルの魅力
- 国内では数少ない珍しいサイズ
- とても賢く、飼い主に忠実
- プードルならではの優雅さが際立っている
暮らしの多様化によりペットのニーズも時代と共に変化していく中で、トイプードルやチワワといった小型犬の人気が長い間続いている日本国内。
純血種の血統書を発行しているジャパンケネルクラブ(JKC)によれば、毎年プードルの犬籍登録数は1位だといいますが、2017年時点でトイプードルが74,158頭に対し、ミディアムプードルは161頭と、プードルの中でも飼育頭数に大きく差があります。
知名度、飼育頭数共に高いプードルですが、ミディアムプードルに関してみれば、国内では珍しいといえるでしょう。
ミディアムプードルはとても賢く、飼い主に忠実で、小型のプードルよりも落ち着きがあります。プードルらしく気品に溢れ、犬種ならではの優雅で威厳のある様子はトイプードルよりも際立っているでしょう。
大きすぎず小さすぎず、幼過ぎず迫力があり過ぎず、何事も程良いミディアムプードルは、魅力がたくさんあります。
ミディアムプードルの歴史
プードルは原産地を特定するのが難しいといわれているくらい、ヨーロッパ各地に古くから生息していた犬種だといいます。
ロシアもしくは中央アジア北部を発祥とし、他犬種との交配を繰り返しながらヨーロッパ各地を巡り、ドイツ、フランスへ渡って作出固定されたというのが現在の有力な説です。
プードルはもともとカモ狩りや水辺の猟を手伝う水漁犬でした。当初はスタンダードプードルかさらに大きなサイズしかおらず、小さなプードルが登場したのは17世紀頃です。
このとき既にサイズのバリエーションは豊富で、サーカス芸で人を喜ばせる子もいれば、カモ猟の他にトリュフ探しで活躍していた子もいたといいます。小型化された経緯などは不明とされていますが、猟犬から愛玩犬へと活躍の幅を広げたプードルは、ヨーロッパをはじめ世界各国で人気を博しました。
プードルは現在スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4サイズに分類されており、元々の性質や体の造りはどのサイズもほとんど変わりません。
ミディアムプードルの性格・性質
<3つのポイント>
- 賢い
- 活発
- 優しく愛情深い
プードルは警察犬として働くシェパードやドーベルマン、介助犬として活躍するゴールデンレトリバーなどを抑え、最も賢い犬種1位のボーダーコリーに次いで第2位にランクインしているとても賢い犬種です。
特に服従訓練において自慢の高い能力を強く発揮するため、さまざまなことを柔軟かつスピーディーに修得していきます。飼い主に大変従順なところもこの犬種の魅力です。
また、水陸両方で高い運動神経を発揮する活発な犬種のため、ドッグスポーツでも高い知能と身体能力を活かして数多くの大会で上位にランクインしています。
気品と知的さに溢れ、優雅で気高い印象のプードルは、一見近寄り難い高嶺の花のような犬種にも思えますが、とても心優しく穏やかで、愛情深く親しみやすい犬種です。
ミディアムプードルの飼い方の注意点
ミディアムプードルは運動好きなため、毎日2回、1時間程度の散歩を欠かさずに行ってください。サイクリング、ランニング、水泳、ドッグランの他、ボールや玩具を使った遊びも好みます。運動が足りていないとストレスになってしまい、体調不調や問題行動にもつながる可能性があるため注意が必要です。
また、運動時は愛犬の様子を注意深く観察しましょう。なぜならプードルは骨折しやすい犬種だからです。足場の悪いところでも軽快なフットワークで進む運動神経の高さが評価されている犬種でもありますが、強い衝撃が加わったり着地に失敗したりすると怪我をすることもあります。普段の動きに異常はないか気を付けましょう。
ミディアムプードルのお手入れ
ミディアムプードルは季節に応じて毛が生え変わるダブルコートではなく、年間通して生え変わりのないシングルコートのため抜け毛が少ないです。
ただ、抜け毛が少ない一方、毛が絡まりやすく放っておくと大変なことになります。毎日ブラッシングを欠かさずに行い、毛並みを綺麗に保ちましょう。
また、毛は伸び続けるため定期的なトリミングが必要です。
ミディアムプードルにまつわる噂
★ミディアムプードルの毛色は変化するって本当?
サイズを問わず、プードルの毛色はさまざまな要因から毛色が変化することが多いといいます。毛色を左右するメラニン色素のバランスが変わることや、栄養不足やストレスによるもの、老化や遺伝的なものなどその理由はさまざま。
ワンちゃんの毛色が薄くなることを退色といいますが、プードルの場合は毛色が薄れていくのではなく、本来の毛色に変わっていくという前向きな考えが強いようです。
★ミディアムプードルは無駄吠えが多いって本当?
ミディアムプードルは臆病で警戒心が強いことから、無駄吠えをしやすい犬種です。幼い頃から無駄吠えを常習化してしまうとよく吠える子になってしまうため、早い段階から無駄吠えをしないようしつけが必要です。
★ミディアムプードルはアレルギー持ちでも飼えるって本当?
プードルという犬種は抜けが少なく、臭いもほとんど気にならないため、比較的アレルギー持ちの人でも飼いやすいといわれています。
ただ、ミディアムプードルはトイプードルやミニチュアプードルに比べると体の面積が広くなるため、抜け毛が目につくこともあるでしょう。全体的に抜け毛が少ないとはいえ、こまめに掃除を行い清潔に保つことが、アレルギー症状を抑えるひとつのポイントです。
ミディアムプードルをお迎えしよう!
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ミディアムプードルの基本データ
ミディアムプードルの大きさ | 38~45cm |
---|---|
ミディアムプードルの体重 | 21~35Kg |
平均寿命 | 12~15歳 |
原産国 | フランス |
ミディアムプードルの人気カラー
- ブラック
- ブラウン
- シルバー
- ホワイト
- アプリコット
- レッド
- グレー
- ブルー
- クリーム
- シルバーベージュ
プードルは綺麗な一色毛を理想とする犬種です。また、同じ色でも濃淡はさまざまなため、毛色のバリエーションはとても多く感じるでしょう。おしゃれな毛色が多く個性豊かなプードルは、毛色を選ぶことも楽しみのひとつです。
ミックス犬ってどう?
2犬種をミックスするときは、出産時のリスクをできるだけ減らすため、母体となる犬種のサイズが大きくなるようにする、もしくは両犬種のサイズを合わせるのが一般的です。
ミディアムプードルの場合は、ミニチュアプードルやトイプードルよりもやや体が大きいため、小さいサイズのプードルにはない組み合わせをすることができます。いくつかミディアムプードルのミックス犬をご紹介します。
ミディアムプードル×ラブラドール
プードルの毛の抜けにくさを受け継いだ、ラブラドール似の可愛いミックス犬です。ラブラドールの顔と体つきでありながら、プードルならではの巻き毛を受け継いだお人形のような仕上がりに。
個体によって見た目や性格に差はありますが、両犬種を掛け合わせることで飼い主に従順で穏やかな性格になりそうです。
ミディアムプードル×ポーチュギーズウォータードッグ
ポルトガル原産の漁用犬、ポーチュギーズウォータードッグとのミックス犬です。プードルの祖先も水辺の作業犬として活躍していたため、共通点のある2犬種となります。
ポーチュギーズウォータードッグの毛質に影響を受け、ミディアムプードルがさらにモフモフになったような容姿がとても可愛いです。ミディアムプードルよりも体がやや大きくなるため、迫力や存在感が増します。国内では珍しい犬種とのミックス犬です。
ミディアムプードルのその他の特徴
プードルは毛色の種類が豊富にあります。豊富なカラーバリエーションは、作出固定していく中で、さまざまな犬種と交配した結果得たものです。また、プードルが毛色によって性格が異なることは有名で、これも他犬種からもらった個性豊かな性質があってこそでしょう。
以下、毛色別の性格をご紹介するので、子犬選びの参考にしてみてください。
ブラック、ブルー
初心者でも飼いやすいという賢く従順な性格で、他の毛色に比べて運動神経が高いところも特徴です。ちなみにブラックの親犬から生まれるブルーの毛色はとても珍しく、成犬になってみないと正確にブルーかどうか分からないというレアカラーとなります。
ブラウン、シルバー
賢く何でも上手にこなせる素質を持ちますが、自分の意志が強く独立心が高いため、しつけは容易ではないといわれています。
ホワイト
見た目も性格も可愛らしく、穏やかで甘えん坊な性格です。飼い主に従順なため、他の毛色に比べると比較的飼いやすいでしょう。
アプリコット、レッド
豊富な毛色の中で最もやんちゃで活発だとされています。自己主張が強いところも赤系の特徴です。愛嬌がたっぷりなため、数ある中でも人気の高い毛色でもあります。
グレー
甘えん坊で温厚な性格です。警戒心が強く人見知りをすることもあります。また、協調性に欠けるため、幼い頃から色々な人やワンちゃんと触れ合うことがポイントです。
クリーム
おっとりとマイペースで、とても個性的な性格です。気難しいところがあるようで、心の動きが読めない自由気ままな猫のような性格だといわれています。
毛色別ではこのようになりますが、個体によってもまた性質は異なります。子犬を選ぶ際には実際に触れ合いながら、その子の性格をよく観察して選ぶといいでしょう。
女の子と男の子どちらが人気?
女の子・・・47%、男の子・・・53%
※ブリーダーナビの犬種別検索数より
ミディアムプードルの人気度に、性別による大きな差はありません。若干男の子の方が人気があるようですが、犬初心者でも飼いやすいという落ち着きのある女の子も負けず劣らず人気です。元気で積極的な男の子も魅力的であるため、迷いどころです。
ブリーダーからお迎え!ミディアムプードルの子犬が安い地域トップ3
1位 | 千葉県 | 11万7,500円 |
---|---|---|
2位 | 青森県 | 33万3,454円 |
3位 | 大阪府 | 45万円 |
全国平均 | 31万7,686円 |
※ブリーダーナビしらべ
毎年犬種別の犬籍登録数をジャパンケネルクラブ(JKC)という世界的愛犬団体が公開していますが、プードルはここ10年をさかのぼっても常に1位をマークしている人気の犬種です。2017年の最新データでは、トイ、スタンダード、ミディアム、ミニチュアの順に登録頭数が多くなっています。
サイズ別ではトイプードルが圧倒的に人気のため、ペットショップでも多くのトイプードルを見かけます。このように、プードルはペットショップでも会える人気の犬種ですが、子犬を買うならやはりブリーダーからがおすすめです。
ランキング1位の千葉県では、なんと11万円代でミディアムプードルを購入できるとのことですから驚きです。ブリーダーによって得意な毛色やサイズが異なるため、よくリサーチしてから子犬を見に行くといいでしょう。