超大型犬グレートデンの大きさや寿命は?性格や飼い方などもご紹介
世界一大きい犬で知られるグレートデン。原産国のドイツをはじめ、世界中に愛好家の多い人気の犬種です。見た目に反して穏やかで優しい性格など、ギャップが魅力でもあります。そんなグレートデンの性格や、大きさや体重、病気や価格についてもご紹介します。
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目次
グレートデンの基本データ
グレートデンの大きさ | 71~76㎝ |
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グレートデンの体重 | 46~54kg |
平均寿命 | 10年以下 |
原産国 | ドイツ |
グレートデンは体が大きく食事量も多いため体重管理が大切です。
アメリカに住むジョージというグレートデンが「世界一大きな犬」としてギネス認定を受けました。その大きさは2m越えです。このように大きさには個体差がありますので、平均体重は参考までに、その子の適正体重は獣医師に相談するといいでしょう。
また、グレートデンは寿命も短い犬種です。できるだけ長生きさせてあげられるように体重や食事、運動量などを管理してあげましょう。
古くから人に仕えたグレートデンの歴史
グレートデンの祖先は、闘犬で知られるマスティフや、ブルドッグの一種ブレンバイザー、サイトハウンドなどが推測されています。
グレートデンの原産国であるドイツにもともと生息していた犬が、これらの犬と交雑したことでグレートデンが生まれました。当時は猟犬や軍用犬、害獣駆除犬など、さまざまなタイプに分かれ、使役犬として人と共に暮らしていたようです。
1880年にドイツにて犬種のスタンダードが定められ、正式名を「ドイチェン・ドッケ」と名付けられました。ドイツでは絶大なる人気を誇りますが、アメリカでの飼育頭数も上位に入っている世界的に人気の犬種です。
日本には明治頃に輸入され、土佐犬の作出に用いられました。
優しい巨人!穏やかで人懐っこいグレートデンの魅力的な性格
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体が大きく迫力満点のグレートデン。優しく友好的、献身的で飼い主に従順、実は内気など、その見た目からは意外に感じる性格を持つ、とても魅力的な犬種です。ここでは、グレートデンの性格について詳しく見ていきましょう。
友好的で誰にでも優しい!見知らぬ相手には気を使う一面も
体が大きく一見怖そうにも見えるグレートデンですが、温和な性格で、実はとても優しい心を持つことから「優しい巨人」と呼ばれています。
とても友好的で、知らない大人や小さな子ども、ワンちゃんにも優しくフレンドリーに接します。
また、辛抱強いため、やんちゃなワンちゃんや、突拍子もない行動をとる幼い子どもとの同居も可能です。ただ、グレートデンも子犬の頃はやんちゃなため、きちんとした訓練が必要ですよ。
非常に人懐っこく温和なグレートデンですが、家族以外の人や動物に対しては一歩引いた控えめな行動をとることもあります。状況に応じて気を遣うほどの繊細な一面も持っています。
服従心が高く献身的な性格
使役犬として活躍していたグレートデンは飼い主に対する服従心が高く、とても献身的です。それに加え賢いため、しつけやすいともいわれています。
一時期上流階級の人々の間でステータスとなったこともある、高貴な印象のグレートデン。堂々として迫力のある容姿とは裏腹に、内気なところもあります。
同じ性別のワンちゃんに攻撃的になることもなければ、飼い主を支配しようとすることもほとんどありません。
見た目の割に控えめなところがまた、グレートデンの良さでもあります。
グレートデンに適した飼育環境・散歩や運動量・しつけのコツは?
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後ろ足で立てば一般的な成人女性を超えてしまうほど大きなグレートデン。飼うには十分なスペースが必要ですし、医療費や食費の負担も大きいです。
グレートデンを飼うのは人間が一人増えるのと同じだとよくいいますが、まさにその通り。ここでは、グレートデンに適した飼育環境や散歩の量、しつけのコツなどを確認していきましょう。
室内飼いが基本!床材も工夫しよう
人と一緒にいることを好むグレートデンは、室内飼いが理想です。屋外と室内を自由に行き来できるような環境だとよりよいでしょう。
もともと愛情深く飼い主に従順なグレートデンですから、伸び伸びとした飼育環境を用意してあげることで、穏やかな暮らしを送ることができるでしょう。
また、室内に広いスペースを確保することは、グレートデンを飼ううえでの絶対条件ともいえます。
そして、大きな体への負担を減らすため、生活スペースには厚手のラグや柔らかい床材を敷き詰め、クッション性を高めましょう。グレートデンには、腕や足をゆったりと伸ばして寛げるふっくらとした寝床を作ります。
毎日の散歩は2時間を目安に
グレートデンにとって運動はとても大切です。ストレスなく生活してもらうことは、グレートデンの穏やかな性格を保つことにつながります。そのため、毎日合計2時間の散歩を2回に分けて行いましょう。散歩中に適度なランニングするのもおすすめです。
適切な飼育環境を用意し、必要な分だけ運動させてあげられる人が、グレートデンの飼い主に向いているといえるでしょう。
子犬期から徹底したしつけを行う
高い親和性と温和な性格を持つグレートデンはしつけやすい犬種です。
ただ、体が大きく力もあるため、わがままに育ってしまうようなことがあれば、人や他のワンちゃんに危害を加える恐れも出てきます。
そうならないためにも、子犬期からしっかりとした服従訓練とトレーニングを積んでおくことが大切です。きちんと訓練されたグレートデンは、小さな子どもや他の動物とも仲良く穏やかに過ごすことができますよ。
服従訓練や基本的なトレーニングは家族全員で統一し、責任を持って行いましょう。家庭での訓練が難しい場合は、ドッグトレーナーの手を借りる必要があります。
グレートデンの毛色は?被毛の特徴やブラッシングの頻度は?
毛は極めて短く、シングルコートのため抜け毛のケアはしやすいのですが、グレートデンは体が大きい分、抜け毛が目立ちやすいです。皮膚もデリケートなため、優しく丁寧なケアが必要になります。
グレートデンの気になる毛色や被毛の特徴、ブラッシングやシャンプーについて見ていきましょう。
ハルクインはグレートデンだけ!毛色の種類
グレートデンの毛色は、フォーン(ブラウン系)、ブリンドル(虎のような縞模様)、ハルクイン(白地に黒の斑)、ブラック、ブルーがあり、それぞれのカラーに細かな規定があります。
- フォーン&ブリンドル
- ハルクイン&ブラック
- ブルー
また、毛色は上記のようにグループ化され、繁殖はグループ内のみで認められています。グレートデンだけの毛色「ハルクイン」は、ギザギザとした黒の斑点が特徴的です。
被毛のケアはしやすい!皮膚がデリケートなため注意
グレートデンは短毛で、抜け毛の少ないシングルコートです。とはいえ体が大きいため、同じ短毛でシングルコートの小型犬や中型犬に比べると、抜け毛の量は多くなります。
ダブルコートほどではありませんが、換毛期と呼ばれる春と秋には抜け毛も増えますので、抜け毛対策が必要です。
毎日のお手入れでは、ラバーブラシや獣毛ブラシでブラッシングをする、濡れたタオルで体を拭くことが基本となります。最後にコームで仕上げれば、抜け毛も綺麗に取り除けますよ。
シャンプーは月に1回を目安に行いますが、大変な場合はトリマーに依頼してもいいでしょう。シャンプーは無添加を選ぶことをおすすめします。
グレートデンは皮膚がデリケートなため、ブラッシングも拭き取りもシャンプーも、強くし過ぎないことがポイントです。
グレートデンに必要な日頃のお手入れや頻度は?
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グレートデンは外耳炎になりやすく、日頃から耳掃除が欠かせません。また、ブラッシングやシャンプー以外にも必要なケアがいくつかあるため、頻度や方法を確認しておきましょう。体の大きなグレートデンは、どのお手入れも少し大変かと思いますが、子犬期から慣れさせておくと、飼い主やワンちゃんの負担を減らせるでしょう。
毎日の耳掃除で清潔に保つ
グレートデンには立ち耳の子もいますが、断耳をしなければもともとは垂れ耳です。垂れ耳だと耳が蒸れやすく汚れも溜まりやすいため、毎日拭き取り掃除を行います。
週に1回は、耳掃除専用のクリーナーを使い、耳の中に液を垂らして揉み込み、浮き出た汚れをコットンやガーゼで拭き取りましょう。
耳毛が多いと蒸れやすいため抜くといいですが、はじめはトリマーや獣医師に依頼すると安心です。デリケートな部分のため、綿棒で強く擦る他、奥まで無理に掃除するのは控えましょう。
怪我や出血防止のためにも定期的に爪切りを行う
ワンちゃんはだいたい月に1回ほど、爪切りを行います。伸び過ぎてしまうと爪の中の血管まで伸びるため、少しのカットでも出血しやすくなります。まめに爪の長さをチェックし、ワンちゃん用の爪切りとやすりで整えましょう。
ただし、グレートデンは体が大きいこともあり大変な作業かと思います。トリマーや獣医師に依頼するのもひとつの手です。また、大人しくしてもらうためにも、子犬の頃から爪切りに慣れさせておくといいですよ。
毎日の歯磨きで健康な歯を守ろう
食事量が多く口内に食べカスが残りやすいグレートデンにとって、毎日の歯磨きが欠かせません。難しい場合、週に2~3回は行いましょう。ワンちゃんは歯石化するスピードが速く、歯石ができてしまうと歯の病気の原因となります。
はじめは唇や歯など、口周りを触られることに慣れてもらい、徐々に歯ブラシで磨いていきます。歯磨きガムやおもちゃなども活用しながら行うといいでしょう。
歯みがきができたらご褒美をあげ、たくさん褒めます。歯磨きをすると良いことがあるということを覚えてもらうといいですよ。
グレードデンがかかりやすい注意すべき病気
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頑丈そうな体に見えるグレートデンですが、実は病弱で動物病院を受診ことも多いです。超大型犬かつ国内ではあまり見ない犬種なだけに、動物病院では診察を断られる場合もあります。近所に受診できる動物病院があるかどうかを確認すると共に、この犬種がかかりやすい病気について知っていきましょう。
グレードデンがかかりやすい「胃拡張(胃拡張胃捻転)」
胃に溜まった液体やガス、水分で膨れたドライフード、食後の過度な運動などが原因で胃が膨張し、胃に捻れを引き起こす病気です。グレートデンやドーベルマンなど、大型犬や超大型犬に多く見られます。
吐けなくて苦しい状態が続き、呼吸困難や脈圧の低下などのショック症状が見られ、放置すると死に至ることもある危険な病気です。
食後の運動を避ける、食事の回数を増やすことなどが予防となります。
発症後は胃の膨張やショック症状を直し、外科手術により胃の捻れを直します。
大型犬や超大型犬に多い関節の病気「股関節形成不全」
遺伝性もしくは、成長期の偏った栄養バランスや過度な運動により、股関節の形成に異常をきたす病気です。横座りをしたり四肢をつっぱったり、階段の昇り降りや何気ない動きも辛そうにするなど、歩行や動作に異常が見られます。
幼い頃に過剰な栄養を与えないことが予防につながります。発症後は肥満や過度な運動に気をつけ、関節に負担のかかるようなフローリングは変えるなどして関節への影響を減らしていきましょう。
治療では、痛みを和らげる内科治療や、外科治療が行われます。
遺伝性?グレートデンに多い関節の病気「肥大性骨形成異常」
グレートデンやボルゾイなどの超大型犬種に多く見られ、生後3~8ヵ月のオス犬に発症することが多い病気です。超大型犬に多いことから遺伝性ではないかといわれています。
前脚の関節部に炎症を起こし、食欲や元気の減退、39℃以上の高熱、立ち上がれない、痛みのあまり悲鳴をあげるなどの症状が見られます。
突発的に発症するため予防法はありませんが、成長期に発症することから子犬期の栄養管理や運動管理などには十分気を付けるといいでしょう。
これといった治療法はまだ確立されておらず、熱や痛みなど、症状に対する治療がそれぞれ行われます。
特にオスは要注意!「拡張型心筋症」
グレートデンなどの超大型犬や大型犬に多くみられる心臓病で、特にオスの発症例が多いです。心筋が薄く伸びることで収縮力が弱まり、肺水腫、咳、呼吸困難といった循環不全を引き起こします。突然亡くなってしまうこともある危険な病気です。
予防はできませんが、早期発見で進行を遅らせることができます。グレートデンのような発症例の多い犬種は定期健診を行い、日頃から心臓に負担のかかる体重増加や激しい運動には十分気をつけましょう。
心筋症に対する治療法はなく、それぞれの症状に対して治療を行います。
グレートデンに多発している病気「ウォブラー症候群」
ドーベルマンやグレートデンに多発している病気で、頸部脊髄の圧迫病変により首や肩周りの痛み、後肢のふらつき、四肢の麻痺といった症状が見られます。発症すると首を動かすことを拒むため、首を真っすぐに保ったまま姿勢を低くしている様子が特徴的です。
成長期の起こるものと中齢期に起こるものがあり、身体検査や歩行検査、神経学的な検査やMRIなどで診断を行います。
運動制限やステロイドを用いた治療で緩和することもありますが、ほとんどが慢性化していくといいます。普段とは違うと感じたときはすぐに診てもらいましょう。
グレートデンをブリーダーから購入した場合の値段は?
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グレートデンの子犬が安い地域ランキングベスト3
1位 | 千葉県 | 27万0377円 |
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2位 | 滋賀県 | 35万円 |
3位 | 大阪府 | 47万4285円 |
全国平均 | 32万9141円 |
※記事執筆時点のデータ
※ブリーダーナビしらべ
ブリーダーからお迎えするメリット
①健康的で社交性の高い子犬を迎えやすい
十分に衛生管理がなされているブリーダーのもとで生まれ育った健康的な子犬を探すことができます。また、他にも子犬がいる環境で生まれ育っているため、社会性が身に付いた状態で迎えやすくなります。さらに、基本的なしつけを受けていたり、適切な血統管理がなされていたりするケースが多いです。
②購入後のサポートも安心できる
子犬の見学を通してブリーダーの顔がわかり、信頼関係を築くことができます。子犬の購入後も分からないことがあれば質問しやすくなり、安心してサポートを受けられます。
③購入金額を抑えられる
流通の中間マージンがかからないため、ペットショップから購入する場合にくらべて子犬の購入金額は安くなります。グレートデンの子犬をブリーダーからお迎えしたい方は、こちらのボタンから最新情報をチェック!優良ブリーダー情報も詳しく掲載しています。
※タイミングによってはお迎えできるワンちゃんがいない場合もあります。